第70章 報告
『っ、美味しい……!
なんかこれすごく飲みやすいんだけど。』
「炭酸水に絞ったレモンを入れたんだ。
やはり酸味がある方が飲みやすいみたいだな。」
……本当にこの人は博識だな…。すごく頼りになる。
「さっき寄ったスーパーでオレンジやグレープフルーツも買ってきたから後でまた入れてやる。」
『ありがとう!零くんって本当に最高だね!』
「…ばか。大袈裟だろ。」
零くんは私の頭をクシャッと撫でてから再びキッチンの方に戻って
晩ごはんの用意をしてくれた。
自分で作った時は全然胃が受け付けなかったのに
零くんが作ってくれたものは何故かすごく食べやすくて
全部は無理だったけど、半分くらい食べれたし吐くこともなかった。
そして夜はお願いしていた通り
ずっと私を抱き締めたまま一緒に眠ってくれた。
昨日までは1人で不安だったけど
零くんがいてくれるだけで、こんなにも心強くて元気になれるなんて…
本当に零くんと結婚して良かった。
大好きな零くんとの間にできた赤ちゃん…
会えるのはまだまだ先だけど、
あなたに会えるのを私も零くんも楽しみに待ってるからね。
私はそっとお腹を撫でてから目を閉じると、すぐに眠りについた。