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《降谷夢》bonheur {R15}

第68章 謎解



「おやおや、君はかなり嫉妬深い性格のようですね?」

「貴方にも少しムカついていますよ…
彼女のバスタオル姿を見た1人なんですから。」

『っ、もう!いつまでその事引きずってるの!?』


ムスッとした表情の零くんに呆れていると
諸伏警部はそんな私達の様子を見て笑っていた。


「ふっ、お二人は随分仲が良いんですね?
とてもお似合いです。」

『あ、ありがとうございます…。』


面と向かってお似合いだ、と言われると嬉しいけど
やっぱり少し恥ずかしくて…
照れ臭さを感じていると、諸伏警部は懐から手帳を取り出した。



「せっかくこうしてお会いできたので
私からささやかですが、結婚祝いを授けましょう。」

『いやいや!そんなのいいですよ!!』

「お気になさらず。金銭じゃありませんから」


取り出した手帳から何かを抜き取って
それを私に裏向きに手渡してくれた。


『あの…これは?』
「見てみれば分かりますよ。」


手渡されたものはどうやら写真のようで
裏向きになっていたのを表に向けると…


『あー!!』
「っ、!?」

「幼い頃の景光と…彼の写真です。」

『か、か、かわいい〜〜!!!!』

「ちょっ…!なんでそんな写真を持っているんですか!」

「景光が昔、手紙と一緒に送ってきてたんですよ。
私はまだ何枚か持っていますので
この1枚は若山さんに差し上げます。」

『いいんですか!?ありがとうございます!』


写真に写っている幼い零くんは
鼻のてっぺんに絆創膏を貼っていて
タンクトップに短パンを履き、虫取り用の網を肩に担いでいた。


…やばいなこの写真。
ずっと見ていたくなるくらい可愛い、家宝にしよう。


「美緒!そんな写真すぐに捨てろ!」

『絶対いや!私の宝物になったんだもん!』

「っ、いいから捨てろ!」


零くんは余程恥ずかしいのか顔を赤くしながら
私の持っている写真に手を伸ばして取り上げようとしてきた。


…もちろんそんなのサッと避けたけど。





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