第68章 謎解
西「じゃ、じゃあ…
ミントタブレットの方はどうなんだよ!
最後に残ったケースがたまたま中身のあったやつで
俺と川崎のペアに決まったんだぞ!?」
『それも必然です。
だってあの時…全部のケースは空だったんですから。』
これも簡単なトリックだ。
全てのケースを空にしておき、
西野さんは片方の腕の服の袖に
中身が入ったタブレットを忍ばせて
手に持っていた空のケースを振って中身が入っているように見せかけただけ。
コ「西野さん、お菓子いっぱい持ってきてるって言ってたし
郁絵さんから借りなくても本当は用意してたんでしょ?」
西「っ、でも…
俺と川崎が様子を見に行ったのは
あの時ガラスの割れるような音がしたからで…!」
毛「んなもんアンタが前もって仕込んでいたスマホの着信音を、ガラスの割れる音に設定しておいたんだろ。」
毛利さんがそう説明しても
西野さんはまだ自分がやったことを認めようとはせず
川崎さんの悲鳴が聞こえた時、自分はみんなと礼拝堂にいたから犯人じゃないと言い張っていたが…
「こっそり抜き取った川崎さんのスマホの画面に
蜂蜜を塗っておいたんですよね?
メールを受け取った川崎さんが手袋を外してそれに触れるように…
指先に蜂蜜がついてしまったらお風呂場に駆け込んで
手を洗わずにはいられません。
あの人はかなりの潔癖症だったみたいですし。」
コ「川崎さん、トイレで手を洗った時
ハンカチを口で咥えてから…そのハンカチを抜き取って
毒を塗っておいたんでしょ?
あの人しょっちゅう水飲んでたし、唇についた毒ごと飲んじゃったんだ。」
西野さんは零くんとコナンくんに
容赦なく推理を突きつけられていて…
この2人が揃うと解けない謎なんかないんじゃないかと思わされた。
西「っ、さっきからこっそり抜き取るとかトリックとか…
プロのスリじゃあるまいしそんなこと…」
『できますよ?…あなたなら確実にね。』
だってこの人はきっと…