第67章 教会
毛利さんに何があったのかこっそり聞いても教えてもらえず…
悶々とした気持ちのまま火で体を暖めていると
外の雪が吹雪いている音が聞こえてきた。
『かなり吹雪いて来ましたね…』
小「こりゃあ明日迎えに来てくれるかどうかも怪しいな…」
川「それは困ります、水も限られていますし。」
潔癖症の川崎さんは、今日会った時からずっとそうだけど
頻繁にペットボトルの水を飲んでいたから
きっとすぐに無くなってしまうんだろう。
川崎さんだけでなく
他のみんなの様子を傍観していたその時…
パリンッ
…どこからかガラスの割れるような音が聞こえてきた。
郁「やっぱり誰か潜んでるんじゃ…」
西「だ、誰か様子見て来いよ!こんなじゃ寝られねーし!」
藤「でも勝手な行動はするなってさっき…」
『みなさん、落ち着いてください。』
小「そうそう。きっとこの吹雪で何が飛ばされて
この教会の窓ガラスに当たっただけ……」
パリンッ
毛利さんが話している途中に再びガラスが割れる音がして
やはり様子を見に行くことになってしまった。
西「一組のペアが見に行くとして…どうやって決める?
やっぱジャンケンか?」
郁「い、いやよ!私ジャンケン弱いし!」
郁絵さんがミントタブレットのケースを取り出し
口に含んでいる様子を見て、西野さんは彼女のケースをいくつか分けて欲しいと頼んでいた。
積み上げられたケースの中から3ケースだけ取り
中身を抜いた空っぽのケースを2つを用意し、中身が残っていることでカラカラと音が出るケースを選んだペアが様子を見に行く事に決まった。
『あの…やっぱりやめた方がいいんじゃ…』
西「いいからいいから。
ほら、早くお姉さんも引いてくれよ。」
西野さんに急かされてタブレットを手に取ると空で、
同じように毛利さんも空のケースを先に引いていて
西野さんと川崎さんのペアが行く事になった。