第67章 教会
西「おいおい!何で和田が血流して倒れてんだよ!」
西野さんが焦りながら和田さんの遺体に近づこうとしたので
私はそれを手で制した。
『それ以上近づかないで下さい、
ここは殺人現場なんですから。』
西「は?殺人って…死んでんのかよ…』
藤「そんな…ど、どうして…」
友人である4人は気が動転しているようで
毛利さんが遺体の状態を見ているのを見て、郁絵さんが声上げた。
郁「っていうかあなた達は触ってもいいの!?
警察でもないのにそんな勝手な事して…」
『彼は…毛利小五郎さんですよ。聞いた事ありませんか?』
西「!!マジかよ…何で眠りの小五郎が…?」
藤「そういえばあなたもどこかで見たことがあるような…」
『え?わ、私ですか?』
藤出さんの一言で4人に顔をマジマジと見られ
困っていると、郁絵さんが驚きながら目を見開いていた。
郁「あー!思い出した!
あなた少し前に〇〇っていう雑誌に載ってたよね!?」
げ……
まだその事を覚えている人がいたなんて…最悪だ…
「…とにかく今はこの状況を警察に知らせて
指示を仰ぎましょう。それでいいですよね?毛利先生。」
零くんのおかげで話を元に戻すことができ
毛利さんが電話をかけようとしている時に
こっそり彼にお礼を言うと、困ったように肩をすくめていた。
そして長野県警の人に電話をしている時
私と零くんは用具入れにあったボーガンを調べていた。
『用具入れのドアを開けた途端に
矢が発射されるように仕掛けられてたんだね。』
「ええ。角度が固定されているところを見ると…
犯人は和田さんがここに来るのを分かっていたようですね。」
確かに…
背が高い和田さんだから眉間を貫いたんだろうけど…
もしトイレを探しに来るのが
コナン君や女性の郁絵さんだったら何処にも刺さらない。
もしかして
あの時やったクジに何か仕掛けられていたのかも…
でも特に不審なところは全然見当たらなかったしな…
小「とりあえず、長野県警に現場の動画を送ってから
礼拝堂に戻るとするか。」
一通り動画を撮り終えたところで
私達は全員で礼拝堂に向かって歩き出した。