第67章 教会
『どうやって決めます?』
「じゃあこのトランプで決めますか?
大きい数のカードを引いた順に探す場所を選ぶって事で…」
全員が賛同しようとしたところで
西野さん、という男性が待ったをかけていた。
西「そのカードのトップ、少し汚れがついてるじゃねーか。
引く前から何のカードか分かってるんじゃね?」
いやいや、
その汚れはただ電車でご飯を食べてた時のシミで…
郁「じゃあ、あみだくじは?私レポート用紙持ってるし。」
川「あみだはダメです。引く線の数でズルができます。」
藤「ジャンケンにするのはどう?」
もうなんでもいいから早く決めましょうよ…
そう思っていると
郁絵さんがプッと吹き出して笑っていた。
郁「なんかこれって
昔みんなでキャプテンを決めた時と同じだね!」
……キャプテン?
一体なんのキャプテンなんだろう…
高校の同級生って言ってたし
きっと何かの部活のことなんだろうけど…
尋ねるタイミングがないまま
彼らが昔のようにそのキャプテンを決めた時の方法で探す場所を決める事になった。
一枚のレポート用紙を9等分に手で折り目をつけて破り
その紙に自分の名前を書いて
使い切った空のティッシュ箱にその紙を入れ
西野さんが引く事になった。
ーーー…
西「よーし、これで決まりだな。」
すべての名前の紙を引き終わったところで
それぞれ探す場所を確認をする事になった。
まず一階のこの礼拝堂はコナン君、
台所は私、トイレは和田さん、
談話室は西野さんで、倉庫が零くん。
2階にあるお風呂場が毛利さんで書斎が郁絵さん、
神父の部屋が川崎さんで、シスターの部屋が藤出さんとなった。
「あの……くれぐれも注意して下さいね。
皆さんをここに集めた人物の本意がまだ何も分かっていませんので。」
確かに零くんの言う通りだ。
注意しておく事に越したことはないだろう…