第67章 教会
コ「美緒さんは?何か持って来てる?」
『私は駅で買った飲み物の紅茶と…
あとは貴重品くらいしか持って来てないの。』
急に零くんからお呼び出しくらったからね。
着替えもホテルで買えばいいやって思ってたし…
「美緒さん、
少しでも体調が悪くなったら言って下さいね。」
『大丈夫ですよ。
それにSPだった時は夜通し警護もしょっちゅうあって
一晩何も食べなくても全然平気ですから。』
「それは昔のことでしょう。
あなたはすぐ我慢しようとするんですから
辛い時はちゃんと言って下さい。…いいですね?」
…また零くんの心配症が発動してる。
それに圧がすごいから、私は頷く事しかできなかった。
それからみんなで手分けして
一斗缶を取りに行ったり、燃えそうな物を探しに行ったり
トイレに行ったりと別行動をとっていた。
郁「一斗缶持ってきたわよ。
一応冷えないように礼拝堂のドアも閉めておかない?」
和「そうだな。じゃあ俺が……って何だよこれ。」
小「ん?どうかしましたか?」
和田さん、という男性が扉を閉めようとした際に
2枚の紙が扉に貼ってあるのを見つけた。
一つはまた36マスの暗号で
もう一つはこの教会の間取りと一緒に
日原さんからのメッセージが書いてあった。
「"僕を供養したければ以下の場所に赴いて
それぞれ1人ずつ弔いの言葉を集めてくれ"………」
郁「なんか…これを貼った人日原くんになりきってて
なんだか気味が悪いわ。」
藤「まぁ…ゲーム感覚でやればいいんじゃないかな。
ただ僕達を楽しませたいだけかもよ?」
小「いいんじゃねーか?
迎えが来るまで暇だし、俺達も付き合ってやっか。」
確かに時間を潰すにはちょうどいいかもしれない…
礼拝堂以外の場所も見て回りたかったし。
私達はこの教会の中を手分けしてその"弔いの言葉"とやらを調べる事になり、誰がどこを探すか場所を決めることになった。