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《降谷夢》bonheur {R15}

第64章 幸福



『また時間ある時に作っておくね!』
「ありがとう。お陰でいつも仕事頑張れる。」
『ふふっ、セロリのおかげだね。』
「違う、美緒のおかげだ。
お前がいてくれるだけで僕は元気に働ける。」


そんな大したことしていないのに
とても優しい笑顔で私にお礼を言う零くん。

私はそんな彼に対して日に日に好きが増えていく。




「美緒は僕に勿体無いくらい良い奥さんだな。」

『…っ、もう!!早くご飯食べようよ!』


面と向かってそんな事を言われると恥ずかしくて
何と言ったら良いのか分からず
ご飯の支度をテキパキとこなし強制的に話を終わらせた。


そんな私の様子を零くんはクスクス笑いながら見てだけど
敢えて突っ込まず見ないフリをさせてもらった。






「美緒、次の休みはいつになりそうか分かるか?」



2人で椅子に座り、ご飯を食べている最中
突然零くんから質問が降ってきた。




『んー、今月はちょっと忙しくて半休の日しかないかな。
でも来月には落ち着くから、有給とれって言われてる。』

「じゃあ来月…
僕も休みを取るから、約束していた江ノ島に行こうか。」

『…え!いいの!?』

「結婚してからもお互い忙しくて全然デート出来てなかっただろ?今度はちゃんと予約してから一泊で行こうな。」

『やったぁ!!』


最高の楽しみができた!!
零くんと私の休みの日が合わなさ過ぎて
ずっとデート出来ていなかったから…

私は楽しみで仕方がなかった。


『ねぇ、来月のいつにする!?
明日梢さんに休みの申請する!!」


さっそく2人でスマホのカレンダーを見ながら
予定を立てることにした。


「僕はこの日から行きたいって考えてる。」


零くんはカレンダーの日付をとん、と指で叩き
私に提案した。


『え……この日って…』

「ああ。僕達が7年ぶりに再会した日だ。」


…零くんも覚えててくれてたんだ!


再会してからもうすぐ2年経つけど
その日は私にとって、零くんと再会できたとても特別な日で…
この先も一生忘れないだろうと思っていた。






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