• テキストサイズ

《降谷夢》bonheur {R15}

第64章 幸福



そして今日は
零くんが久しぶりに早く帰って来ると連絡をもらったので
今はキッチンでご飯を作っているところ。


もう少しで出来上がるところで
玄関の扉が開く音が聞こえて私は小走りで玄関に向かった。


『おかえり、零くん。』
「ただいま。」


結婚してからも零くんが早く帰ってきた時は
玄関まで彼を迎えに行ってギュッと抱きつくのが日課。

零くんは嫌な顔一つせずにいつも私を受け止めて
優しく抱き締め返してくれる。


『もうすぐご飯できるよ!』

「ありがとな。
でも美緒も仕事で忙しいんだから
疲れてる時は無理しなくていいよ。」


一緒に住むようになってからも
零くんは相変わらず私に優しかった。

確かに疲れてる時もあるけど
私の作ったご飯を零くんが美味しいって食べてくれるところを見たくて
多少無理してでも作りたくなっちゃうんだ。

零くんが喜んでくれることで私も癒されるから…。




『無理なんてしてないよ?
私がやりたくてやってるだけだもん。
今日は秋鮭でホイル焼き作ってみた。』

「そりゃあ楽しみだ。着替えたら僕も手伝うよ。」



私に優しくちゅっ、とキスをした零くんは
スーツを着替える為に寝室に向かった。


…さりげなくキスをしてくる零くんに
私はいつもトキメキを隠せないでいる。

こんなに幸せでいいんだろうかといつも思うし
本当に零くんと結婚したんだなぁ…ってほっこりした気持ちになる。

あんな素敵な人が私の旦那様だなんて
夢を見てるんじゃないかって思うくらいだ。






フワフワした気分のまま料理の続きをしていると
着替え終えた零くんもキッチンに入って来た。


『ご飯よそってもらってもいい?
あと冷蔵庫にセロリの漬物入ってるから
それも出してほしい。』

「了解。美緒が作るセロリの漬物
すごく食べやすくて美味しいからよく摘んでる。」

…どうりで減るのが早いと思った。
まぁ喜んで食べてくれるのは嬉しいけど。






/ 1020ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp