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《降谷夢》bonheur {R15}

第4章 卒業




私の言葉を聞き
降谷くんは私の肩を掴んで身を離した。


やっぱり…困らせちゃったよね…?



申し訳なさで降谷くんの顔を見れなくて俯いた。




「こっち向いて、美緒…」
『無理っ……!』
「即答するなよ。
お願いだから…顔をあげてくれ。」


私は恐る恐る降谷くんと視線を合わせた。


思ったより顔が近いことにびっくりしたが…


降谷くんはいつもみたいな優しい顔で笑っていた。



「ありがとう…
美緒の気持ちを聞けて嬉しかった。」


私の告白に返事をするわけでもなく、
ただいつもと同じ…優しい顔で笑ってくれている。


返事なんかいらない。


彼が笑ってくれているだけで、私の心は満たされていた。



「ふっ、涙の痕ついてるぞ。」


降谷くんは私の頬を指で拭い、
そのままゆっくりと顔を近づけて来て…




私の唇にキスをした。






いきなりキスをされ
目を閉じるのを忘れるくらい驚いたけど…




とても優しいキスだった。











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