第4章 卒業
『…キスするの二回目だね。』
「この前のはキスじゃない。カウントに入れるな。」
『え、なんで!?』
「なんでもだ。」
うーん、よく分からない………?
すっかり涙も引っ込んだので私は椅子から立ち上がった。
『じゃあ……私先に帰るね。降谷くん、元気でね!』
「ああ…美緒も元気で。お互い頑張ろうな。」
降谷くんに手を振って、1人で校門まで向かった。
自分の気持ちも伝えることができたし
何も後悔はなかった。
『よーし!!
みんなに負けないように明日から頑張ってやるぞー!』
自分に喝をいれて、帰り道を歩く。
とりあえず明日からは仕事第一!
しっかり職務を全うするんだ!
この時の私は、すごくやる気に満ち溢れていたから…
まさか警察官を辞めることになるなんて…
全く予想もしていなかった。