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《降谷夢》bonheur {R15}

第63章 復帰





零くんにプロポーズされてからの私達の関係は
恋人から婚約者になったという肩書きが変わっただけで
特に何も変化はなかった。


一緒に住もうっていう話は何度かしたけど
私も零くんも互いに自分の仕事が忙しくて
この一カ月……メールと電話しかしていない。

つまり、一緒に家を探しに行く暇なんてなかったんです。


まぁそれはプロポーズを受けた時点で分かっていた事だし
のんびり私達のペースで進んでいけばいいかなって思ってる。

これから先もずっと一緒にいるんだし焦る必要なんてないもんね。






ーーーー…







『お先に失礼します!』

梢「お疲れ様、美緒ちゃん。」

東「また明日なー。」



復帰後初のボディーガードの仕事を終えて
梢さんと社長に挨拶をしてアパートまでの道を歩いている途中
スマホを確認すると零くんからメールが来ていた。


今日は仕事が早く終わったから
私の家で待っててくれているそうだ。


早く零くんに会いたくて
私はアパートまで走って帰ることにした。



『零くんっ!!ただいまー!』

「おかえり、美緒。」


玄関の扉を勢いよくあけて中に入ると
零くんはキッチンでご飯を作っているところだった。

久しぶりに会う彼は相変わらずかっこよくて…
私は料理中の零くんに背中から抱きついた。



「…こら、料理中だ。」

『んー…もうちょっとだけこうしてたい。
久しぶりの零くんだもん。』

「今日は甘えん坊だな。」

『嫌だった…?』

「大歓迎だよ。」



零くんはキャベツを切っていた包丁をまな板に置いて
布巾で手を拭いてから私の手を解き正面から私ををギュッと優しく抱きしめた。



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