第62章 約束
長い長い説教が終わった後…
事件の首謀者である富士崎親子は
無事に逮捕できたと教えてもらった。
さらに私を助けるために
コナンくんと秀一くんもあの現場に駆けつけてくれたみたいで
あの2人にもちゃんとお礼を言っておくようにと
みんなに念を押された。
諸「そういえば美緒ちゃん、
俺の兄さんに長野で会ったんだって?」
『うん!さすが諸伏くんのお兄さんなだけあって
殺人事件の犯人をすぐ暴いてたよ!』
でもあの時の犯人のことを思い出すと
今でもムカつくんだけどね。
「やっぱり長野でも事件に巻き込まれてたんだな。」
『零くん…そんな言い方しないでよ…
本当に偶然だったんだから。』
「分かってる…。
言い忘れてたけど、長野のお土産の蕎麦美味かったよ。
ありがとな。」
そういえば出張から帰って来て零くんの家に行った時
留守だったからドアの取手に掛けておいたんだっけ…
『零くんお蕎麦好きだもんね〜』
「お礼に今度僕が打ってご馳走するよ。」
『本当!?楽しみにしてる!』
零くんと微笑み合いながら話していると
私達の会話を聞いていたみんなは大きなため息をついていた。
伊「…お前ら俺達がいるの忘れてんのか?」
松「ったく!2人の世界に入ってんじゃねーよ!」
萩「仕方ないんじゃない?婚約成立したみたいだし?」
『!?』
やっぱり気付かれてた!?
みんなのことだから
絶対指輪の存在はバレているとは思っていたけど…
いざ突っ込まれるとやっぱり恥ずかしい…!
諸「良かったな、ゼロ。
これで美緒ちゃんの暴走も
少しは落ち着くといいんだけどねー。」
『え…?』
「?ヒロ、それはどういう意味だ?」
諸「実はさ、兄さんに聞いたんだけど…」
諸伏くんがそこまで言い掛けたところで
私は彼が何を話すのか察してしまった。