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《降谷夢》bonheur {R15}

第62章 約束





………。



『…え………けっ、こん…?』

「ああ。」

『誰と……誰が…?』

「…僕と美緒に決まってるだろ。」



…いや、ちょっと待って。

突然過ぎて頭がついていかない。



わたし今……零くんにプロポーズされた……?




これは……まだ夢の続き…?




「美緒が起きたら絶対言おうって決めてた。
潜入捜査が終わってからプロポーズするつもりだったけど
早く美緒を僕だけのものにしたくなったんだ。
これから先もずっと……僕の隣にいて欲しい。」


零くんは上着のポケットに手を入れて小さな箱を取り出した。
どうやら夢じゃなさそうだ…。



『本当に…私でいいの?』

「美緒がいいんだ。」

『零くん…ゼロなのに……』

「上司には結婚したい女性がいるって報告済み。」

『…ポアロの女性客に刺されない?』

「大丈夫だ。僕が守ってやる。」

『わたし今…こんな病院着姿なのに……』

「……なんだか断る理由を探してるみたいだな。
僕と結婚するのはそんなに嫌か。」

『ち、違うよ!!だって…なんか…その……
突然過ぎてびっくりしちゃって…』


とりあえず気持ちを落ち着かせようとしていると
ずっと握られている零くんの手が
いつもはあたたかいのにかなり冷たくなっていることに気づいた。


『零くんの手…なんかすごく冷たい。』

「…好きな女にプロポーズしてるんだ。
緊張しないわけないだろ…。」


零くんは恥ずかしそうに私から目を逸らし頬を赤く染めていた。


彼のそんな表情を見たら心臓を鷲掴みされた感じがして…


私は零くんの首に手を回して抱きついた。




「っ、…美緒?」

『私も……零くんとこれからもずっと一緒にいたい!
隣にいたい!
だから私の……旦那さんになって下さい。』


力一杯零くんを抱きしめたままそう伝えると
零くんも同じように私を力強く抱き締めた。



「美緒…ありがとう。
…これからもよろしくな。」



零くんは手に持っていた箱をパカっと開けた。
中身はもちろんエンゲージリング。


中心のダイヤモンドの両サイドには
以前零くんからもらったネックレスと同じ
ピンクダイヤが配してある指輪だった。




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