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《降谷夢》bonheur {R15}

第62章 約束



「全く…お前はそういうところ全然変わってねぇな。
いい加減にしねぇと、いつか本当に俺みたいに死ぬぞ。」

『…あの、前田さん…
私のせいで……貴方を死なせてしまって…
本当にごめんなさい!!』

「部下を守るのは上司の務めだ。
お前は何も悪くないんだから謝るんじゃねぇよ!
でもたまには俺の墓に美味い酒でも持って来てくれ。」


『っ、もちろんです!!たくさん持って行きます!』

「楽しみにしてる。
……若山…これからもお前の活躍、期待してるからな?」


前田さんは私に笑顔を向けた途端、
両親と同じようにパッと見えなくなってしまった。




再び暗闇の中に1人ぼっちになったと思ったら
誰かに手を握られている感触がした。





……あたたかい………





何度か感じたことのある温もり…。






良かった……
私は本当にまだ死んでいなかったんだ…。






早く……あの人の顔が見たい…
早く目を覚まさなくちゃ…






みんなにも…謝らなきゃ……







手を動かして目を覚まそうとしているところ
今度は肩を叩かれる感触がして、同時に私の名を呼ぶ声が聞こえた。




ああ……この声…



私の……



愛する人の声だ……




目をゆっくり開けると
私の目の前には、綺麗なブルーの瞳をした金髪の彼。



『れ、い…くん…。』


名前を呼び、目が合った瞬間
彼の目から涙が溢れて頬をつたい私の顔にポタポタと垂れてきた。





















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