第62章 約束
今日は非番で、これから萩原と瑞希、
そして最近産まれたばかりの二人の子供と一緒に
美緒の病院に行くところだ。
病院の入り口で萩達と合流し美緒の病室へ向かった。
「ちょっと見ない間にまたでかくなったな。」
萩「そうなんだよ!
子供の成長ってマジで早ぇよな。」
瑞「早く美緒にも見て欲しいんだよね。
全く…いつになったら起きるのよ…。
ちょっとのんびりし過ぎ!」
確かにな…。
美緒が寝ている間に瑞希は無事に赤ん坊を出産し
なんとなく目元が萩原に似ている女児だ。
父親である萩原は娘に滅茶苦茶メロメロで
絶対嫁には出さない!と宣言していてかなり呆れた。
まだ何十年も先の話なのにな。
3人で美緒の病室に入ると
ゼロがベットの側の椅子に座り、美緒の手を握っていた。
「今日も来てたんだな。」
「ああ…でもそろそろ帰るよ。また明日来る。」
ゼロは仕事が忙しいにも関わらず
毎日美緒の病室に足を運んでいるようだった。
すでに回復した諸伏に聞いたんだが
どうやら公安の刑事達の中にも美緒のファンが多数いるらしく
ゼロのスケジュールの中に美緒の見舞いの時間を必ず入れるように
ゼロの部下達が協力して仕事を調整しているのだと聞いた。
そして美緒の病室には
以前入院していた時とは比じゃないくらいの見舞い品がたくさん置かれている。
あまりの多さに少し引いた。
まぁ…俺たちも見舞いに来るたびに色んなもの買って
持って来ているんだけどな。