• テキストサイズ

《降谷夢》bonheur {R15}

第61章 擁護



「っ、赤井……!なぜここに…!」

「…勘違いするな。俺は美緒を助けに来ただけだ。」


赤井は鉄パイプを持った男の手を掴んで薙ぎ倒すと
截拳道の技で他の男達も次々に倒して行った。


「早く行け。」
「…貴様に言われなくても分かってる!」


赤井の横を通り過ぎ階段に辿り着いて
飛び降りながら一気に降った。


そして降った先の扉には1人の男が銃を構えて立っていて
僕も懐に入れていた銃を取り出し
相手が引き金を引く前に発砲し男の銃を弾いた。



男が驚いている間に間合いを詰めて
思い切り蹴り飛ばすと男は壁にぶつかりそのまま意識を失った。



ようやく敵がいなくなり鉄の扉を開けると
信じられない光景が視界に入って来た。





「え…」


………目を疑った。






美緒がナイフを逆手に持って




自分のお腹を突き刺していたんだから…







「美緒!!!」




名前を呼んで美緒の元に走り出すと
彼女はゆっくりと足から崩れ落ちて
体が地面に横たわる前に何とか抱き止める事ができた。



「ちっ!もうサツが来やがったのか!」
「蓮也、逃げるぞ!」


伊「逃すわけねぇだろ!!」

「!?…ぐっ…!」
「うああああ!!」


富士崎親子は逃げようと走り出したが
僕の後から来た班長が奴らの足目掛けて一発ずつ弾丸を撃ち込むと
2人はその場で脚を押さえて蹲り、
班長と萩原によって取り押さえられていた。


そして敵を全て倒し終わったであろう赤井とコナン君も地下にやってきて
鎖に吊るされたヒロの拘束を解いていた。




ナイフが刺さったままの美緒を震える手で抱きしめながら
そんな周りの様子を呆然と見ていると
美緒が僕の手を力無く握って来た。


『ん……零く、ん……』

「っ、美緒…お前……
何でこんなことしたんだ…!」

『ご…めん……。
こうする…しか…
みんなを守る…方、法……思いつかなくて…。』



美緒は額に汗をかき、
口を震わせながら僕の頬に手を伸ばして来た。






/ 1020ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp