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《降谷夢》bonheur {R15}

第61章 擁護




「君の周りの奴らを襲ったのは
君の苦しんだ顔を見たかったからだよ?
昔、君の上司を俺が殺した時と同じような表情…
あれが忘れられなくてね?」


『!!そんなくだらない理由で……
私の大事な人達を傷つけたの!?ふざけんな!!』


「最高に楽しかったよ?
ちなみに墓にイタズラしたのも俺だから。
君は雑誌に載ってる笑顔なんかより
苦しんでいる時の顔の方がよっぽど魅力的だ。」


…頭がおかしいなんてレベルじゃ無い。
この男、完全にイカれてる…。

どうしてこんな奴に
私の大事な人達を傷つけられなければならなかったの…?


悔しくて悔しくて……

我慢していた涙がこぼれ落ちた。


「元SPの強い女でも友人の為なら手も足も出ないのか。
大した友情だな。」


『……何とでも言えばいい。
私の命ならあげるから…
諸伏くんを早く解放して…お願い…。』

諸「!!だめだ…っ、美緒ちゃん…
俺の事は気にしなくていいから早くここから逃げて!」

『ばか!!
諸伏くんを置いて行けるわけないじゃない…!』

私と諸伏くんが会話している様子を見ていた富士崎親子は
馬鹿にしたような目を向けて嘲笑っていた。


「仲良く互いを庇いあってるのか。くだらんな…。
もう仲良しごっこには付き合いきれんから
そろそろ最後の仕上げに取り掛かるか。」


富士崎の父親は近くの机に置いてあったナイフを手に取り
諸伏くんに向けていた。


『っ、やめて!!お願いだから殺さないで!!』

「うるさい!!
こいつら公安のせいで俺がどんな目に遭ったか分かってるのか!?到底許すことなど出来ん!
こいつだけは最初から殺すつもりだったからな。」


涙を流しながらやめるように伝えても
彼は諸伏くんの方にナイフを構えながら一歩一歩近づいていった。


「なぁ親父、簡単に殺したらつまんなくね?
俺いいこと思いついたよ。」


息子は父親に耳打ちをしていて…
話し終わったところで顔を合わせた2人は
とても不気味な笑みを浮かべていた。



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