第58章 公安
伊達くんが事故にあった日の翌日ーーー…
お昼の休憩中に
久しぶりにコナンくんから電話がかかって来た。
『もしもしコナン君?久しぶりだねー。』
「美緒さん、あのさ……最近安室さんに会った?」
『ううん。全然会ってないの。
なんか仕事が忙しいみたい。』
安室さんがどうかした?、と尋ねると
コナン君はゆっくりと話し出した。
「実は……たまたまなんだけどね、
さっき安室さんを見かけたんだ…公安刑事の風見さんと一緒にいるところを。」
『え、そうなの?』
「うん…それで……
2人は不審者みたいな人と話してたんだけど…
風見さんが……銃でお腹を撃たれてた。」
『!!う、そ……』
頭の中が真っ白になった。
そんな事があっても零くんは…
私に何も知らせてくれないんだね…。
「風見さんを撃った犯人
僕、追いかけたんだけど撒かれちゃって…。」
『っ、またそんな危ないことして!
君はまだ子供なんだから、銃持った犯人追いかけるなんてダメでしょ!』
全くもう!殺されたらどうするんだ!
蘭ちゃんが泣くよ!!
「ごめんなさい…。
美緒さんなら安室さん達が追っていた犯人知ってるかもって連絡したんだけど…」
『あの人、なんか必死に事件追ってるらしいんだけど
今回は私に何も教えてくれないの。
それより…風見さんが運ばれた病院って分かる?』
「たぶん警察病院だと思うよ。」
『分かった。ありがとう。』
コナン君にお礼を言って電話を切り、
わたしは食べかけていたご飯を袋にしまって立ち上がった。
『梢さん、また少し外出します。
なるべく早く戻りますから。』
梢「……分かったわ。気をつけてね?」
梢さんに頭を下げてから事務所を出て
私は近くのコインパーキングに止めてあった自分の愛車に乗り込んだ。
いつでもすぐ動けるように今日は車で出勤していたんだ。
タクシー代も結構かかるからね。