第58章 公安
男を睨み続けていると急にポケットから手を出し
そこには黒い拳銃が握られていて僕に向かって構え、発砲した。
風「っ!降谷さん!!」
風見が咄嗟に僕の前に出て来て
彼は僕を庇った事で脇腹を撃たれ、血が噴き出した。
「っ、風見…!おい、しっかりしろ!!」
風見を支えて座り込むと、彼は苦しそうに顔を歪めていた。
そんな僕達の元に、フードの男はゆっくりと近づいて来た。
「あの女に伝えておけよ。
また近々、遊びに行くからなって。」
「……っ、貴様…!」
やはりこいつの狙いは美緒か!!
「俺を睨んでる場合かー?
早くしないとこの刑事死ぬぞ〜?はははっ!」
男は笑いながら走り去って行き、
僕は風見の傷口を押さえながらスマホを取り出して救急車を呼んだ。
風「ふ、ふる、やさん…。犯人を…」
「僕を庇って撃たれたお前を放っていけるか。
…心配しなくてもあの男はまた捕まえてやるさ。」
風「…っ、すみま、せん……。うっ!」
「すぐに救急車が来る。それまで耐えろ!」
傷口の応急手当をしていると救急車が到着し、風見は警察病院に運ばれて行った。
血まみれになった手をギュッと握りめながら救急車を見送り
僕は自分の車に戻って警察病院に向かった。