第58章 公安
佐「…?美緒先輩?どうかしました?」
『…っ、ううん!何でもないよ。』
目「今話した事はマスコミにも伏せているそうだから
美緒くんも他言無用で頼む。」
『はい…分かりました。』
その後、目暮警部達を見送ってから私は再び病室に戻った。
社長が復帰するまでの間の警護スケジュールをみんなで調整し終えてから、私達は病院を出た。
そして先ほど目暮警部達から聞いた話を
他言無用とは言われていたけど、
葉山と梢さんには話しておくことにした。
『公安の刑事を襲った犯人と
社長を襲った犯人が同一犯かどうかは分かりませんが…
葉山と梢さんも一応気をつけて下さい。』
梢「いや、私達のことより美緒ちゃんでしょ。
もし同一犯ならあなたの方が狙われる確率高くない?
協力者だし。」
葉「大丈夫ですよ、梢さん。
こいつは簡単に死にませんから。」
『…あんたもね。』
葉「…でも……気をつけろよ。
今回はなんかすげー嫌な予感がするから。」
『うん。…分かってる。』
葉山もなんとなく今回の事件はかなり危険だと察知しているようで
私に注意を呼びかけて来た。
梢「美緒ちゃんの彼氏から連絡は?」
私はその問いかけに首を振って答えた。
一応メールで連絡はとっていたけど、
事件に関しての話は何もしていないからね…。
きっと私を関わらせたくない理由が何かあるんだ。
梢「あの人のことだから大丈夫だと思うけど…心配ね。」
…本当にそうなんです。
人のこと言えないけど、零くんもすぐ無茶ばっかりするから。
『とりあえず私達は社長がいない間
頑張って働きましょう!!今はそれしかないです!』
葉「そうだな…
しっかり働いて社長が治った時にはなんか奢ってもらおうぜ。」
『お、いいねそれ。』
梢「ふふっ。じゃあ私も2人のサポート頑張るわ。」
色々と心配事はあるけど…
社長が早く良くなるように祈りながら私達は帰り道を歩いていた。