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《降谷夢》bonheur {R15}

第57章 出張




私達がそのままサウナに入っていると
20代くらいの4人の女性が中に入って来た。

その4人の人達は私達がいるにも関わらず
割と大きな声で会話をしていて
そんなに広くないサウナ部屋は声が響くので少しうるさく感じた。


「…出ましょうか。」
『そうですね…』


せっかくいい気持ちだったのに、うるさ過ぎていい気分が台無しだ。


最後にもう一度シャワーを浴びてから温泉に浸かり
浴室を出て脱衣所に向かった。



梢「あ、2人ともやっと出て来たのー?」

「あなたが出るの早すぎるのよ…。」

梢さんはタオルを体に巻いたまま涼んでいた。




脱衣所で濡れた体をタオルで拭いていると
先ほどまで入っていた浴室の中から女性の大きな悲鳴が聞こえて来た。


『!?』
梢「なに…今の悲鳴…。」

『梢さん、様子を見てくるのでここをお願いします。』


悲鳴からしてただ事ではないと思い、私は再び浴室の中に入った。
そしてサウナの扉付近に先程見た3人の女性がアタフタとしていたのでそこに近づいた。


「マドカ!!ねぇ!しっかりしてよ!!」
「嘘でしょ…!なんでこんなことに!?」
「救急車…っ、呼ばないと!」


わたしも中を覗くと、
そこには頭から血を流した女性が横たわっていた。


『ちょっと、どいてください!』


横たわった女性の首に手を当ててみたが
残念ながら脈は確認できなかった。



『亡くなっています…。
ここは殺人現場ですので、中には入らず脱衣所で警察を待ちましょう。』


「…そんな!!」
「なんでマドカが…っ。」
「ていうか、あなたもただの客なのになんでそんなに冷静なんですか!?」


『一応、元警察官なんです。
こういった状況の対応くらいは学びましたから。』


わたしがそう言うと彼女達は納得してくれて
一緒に脱衣所に向かった。


梢「美緒ちゃん…何があったの?」

『サウナの中で女性が1人殺されました。
梢さん、係の人に警察を呼んでもらうよう頼んでもらえますか?』


梢「!!分かったわ!」


梢さんが脱衣所にあった係員へ繋がる電話を使って説明をし、
警察を呼んでもらうように頼んでくれた。




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