• テキストサイズ

《降谷夢》bonheur {R15}

第56章 美容







今日のボディーガードの仕事は
社長と葉山に変わってもらい、わたしは1日デスクワークの仕事をこなした。


あの雑誌を見て、私が仕事を辞めたと勘違いしたクライアントの人達からたくさん電話がかかってきて、
梢さんと2人でその電話対応に追われていると、あっという間に1日が終わった。



そして、自宅に帰ろうと事務所を出たところで
わたしはエリスに電話をかけた。



エ「美緒!!雑誌見たよ!
ごめんね!!本当にごめん!!」

電話に出るとすぐに謝罪してきたエリス。
あまりにも勢いが強過ぎてびっくりした。


『エリスのせいじゃないから大丈夫。
それより美容院の方はどう?開店準備進んでる?』

エ「うん!今日から早速予約が殺到してね?
2ヶ月先まで予約でいっぱいだよ!」

『!!凄いじゃん!!』

エリスの写真が載っているページも読んだけど
結構いい感じに出来上がってから
きっとあの編集者の人はかなり優秀なんだろうな。


エ「美緒のおかげだよ?
あなたがいたからリラックスしてインタビューにも答えられたんだもの。」

『エリスの役に立てて私も嬉しいよ。
あとさ……さっきメールで送ったことだけど、
何とかなりそう?』

エ「もっちろん!朝飯前よ!
言われた通り、明日の朝一までには用意できる。」

『さすがだね。よろしく!』

エ「OK!そういえばさ、美緒の彼氏は大丈夫?
あんな写真載せられて怒ってなかった?」



………。




忘れてたー!!
朝に電話かかってきて一方的に切ってから…かけ直してない!!


どうしよう…、と思いながら歩道に立ち止まっていると
後ろから来た車にクラクションを鳴らされて
振り返った先には零くんの愛車…RX-7が近づいてきていた。


そして私の真横の車道に停車し、
運転席からニッコリと笑った零くんが降りてきて
私の背中には冷や汗が流れた。


エ「もしもしー?美緒ー?」

『…ごめんエリス……電話…切るね…。
明日の朝、例のもの取りに行くから…。』


エ「?うん、分かった。じゃあまた明日ね!」



電話を切ってから零くんの方を見ると
恐怖を感じるほどの笑顔で私のそばに立っていた。


笑顔だけど笑顔じゃない……
まるで蛇に睨まれたカエル状態だ…。



/ 1020ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp