• テキストサイズ

《降谷夢》bonheur {R15}

第56章 美容




後日
エリスから聞いていた住所の場所へ訪れると
白を基調としたおしゃれな外観のお店に辿り着いた。


内装はすでに完成しているようで、
ドアを開けてお店の中に入った。


「美緒!」

『Bonjour Elise!(こんにちはエリス!)
Ça fait un moment !(久しぶり!)』


彼女はフランス人だからフランス語はもちろんペラペラで
アメリカで修行していた時には英語を学び、
そして最近は日本語も完璧にマスターしたと言っていたから
私も久しぶりに他の言語で挨拶をしてみた。



「相変わらず綺麗な発音ね!
本当にあなた日本人なの?」

『バリバリの日本人ですー。
あ、これちょっと早いけど開店祝いね!』

「Merci!(ありがとう!)
…私の好きなお酒とクッキーだ!!」


昔、彼女の好みはアメリカにいた時に聞いていたから
選ぶのはすごく楽だった。案の定すごく喜んでいる。


『他のスタッフさんも一緒に食べてね。』

「うん!
じゃあさっそくだけど、カットさせてもらうからねー!
あ、でもその前にメイクだ。」



真新しい席に案内されて椅子に座り、
髪型だけじゃなくて、一応横顔とかも写真に映すから
派手じゃない程度のメイクもさせられた。


メイクが終わるとエリスの友人である雑誌の編集者の人と、
カメラマンの人が私に挨拶をしてきた。


カメラマンの人はエリスの写真を撮り、
編集者の人はエリスにインタビューをしていて
彼女は私の髪を切りながら様々な質問に答えていた。


「じゃあ、ご友人である若山さんの言葉がきっかけで
自分の店を開こうと決意したんですね?」

エ「ええ、そうなの。
美緒とはアメリカで修行していた時に知り合ってね…
私が自分の夢を諦めようか迷っていた時に励ましてくれたの。」


『ええ?私そんなことしたっけ?』


ただ美容院で髪を切ってもらいながら
日本語を少し教えて雑談してた記憶しかないんだけど…。


エ「私が日本で自分のお店開きたいって言ったら
美緒が私の最初のお客さんになる!って言ってくれたじゃない。」

『いや、言ったけどさ…。』

それって別に励ましてなくない?






/ 1020ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp