第4章 卒業
自分の部屋に帰ってくると
何故かとても胸が苦しくなり、
締め付けられているような感覚に陥った。
悲しいわけじゃないはずなのに……
頭では分かってるのに……
なんで…
なんでこんなに苦しいの……?
気づいたら目から涙が溢れ、頬を濡らしていた。
仕方のないことなのに
どうしてこんなにも傷ついている自分がいるんだろう。
大丈夫……
きっと時間が経てば、降谷くんのことも忘れる…
警察学校の一つの思い出として残る。
ただそれだけのことだ。
『っ…、降谷くん…好きっ……大好きっ……!』
直接本人に伝えることのできないこの気持ち……
今だけは口にすることを許して欲しい…
明日にはもう…考えないようにするから…
恋愛って難しい……
そう思わされるのに十分な出来事だった。