第4章 卒業
警察学校の校門に到着すると、
自然と繋いでいた手が離れた。
もっと繋いでいたかったが、時間切れのようだ。
「美緒…」
降谷くんに名前を呼ばれて目線を合わすと
少し困ったような…辛そうにも見える顔をしていた。
『……大丈夫だよ。
降谷くんの気持ちはなんとなく分かってるから。
そんな辛そうな顔しないでよ…』
「悪いな…。美緒に気持ちを伝える事が
どうしても今の僕には出来ないんだ…
許して欲しい…」
『うん…分かってる…私も降谷くんと同じだから…
今日は本当に楽しかったよ!じゃあ、おやすみ。』
「ああ……おやすみ美緒。」
私はは降谷くんより先に校舎内に向かって歩き出した。