第51章 副手
『だめ…じゃない…。
私も…零くんに触れて欲しいから…。』
「っ、美緒……。
僕以外の男には絶対そんなこと言うなよ…!」
『言わないよ。……っ、んッ…!!』
零くんは再び私にキスを落として
身体中の至る所にキスマークを付け出した。
首筋だけじゃなくて胸元や肩、背中、脚にまでつけられ
わたしの体にはたくさんの赤い花が咲いた。
『零く、ん…。痕つけすぎ…っ!』
「なんだよ。痕つけられると困ることでもあるのか?」
『や…、だっ…て……
お風呂入る時とかに鏡見たら
零くんに触れられてる時のこと思い出しちゃうんだもん…。』
「…。」
何も言わない零くんの顔を見ると、
顔を赤くして口元を押さえ固まっているようだった。
『零…くん…?
顔赤いけど……大丈夫…?』
「…大丈夫じゃない。死にそうだ。」
『え…なんで!?』
「…美緒が可愛すぎるから。」
そんなので死なれたら困るっ!!
私は驚きながら目をぱちぱちとさせていると
零くんが私の手を取り、胸の部分に手を持って行った。
『っ……。』
「分かるだろ?
美緒のせいでこんなにドキドキさせられてる。」
『そんなのっ……私だっていつもそうだよ…?』
零くんと抱きしめ合う時、キスをする時、
身体を重ね合う時……。
わたしの心臓だっていつも苦しいくらいドキドキしてるんだ。
「美緒……愛してる。
ずっと………僕だけのものでいてくれ。」
私のことを見つめる零くんの視線が熱を帯びていて…
真剣な表情で愛を囁く零くんがすごくかっこよく見えた。
『零くん……私も愛してるよ…。
私のこと…ずっと離さないでね…?』
「当たり前だ。
こんないい女、一生離してなんかやるもんか。」
零くんはそう言って、私の首元で光っているネックレスにキスを落とした。