• テキストサイズ

《降谷夢》bonheur {R15}

第51章 副手



「美緒、さっきも言ったがお前は何もしなくていい。
できるだけ俺のそばを離れるなよ?」


『分かってる。それより早く終わらせて帰りたい。』


「…よし、じゃあ行くぞ。」



車を降りてホテルのエレベーターに乗り込み地下へ行くと
大きな扉の入り口に、ガタイのいい男が2人立っていた。

秀一くんは懐から会員証みたいなものを取り出して機械に通すと
扉が開き、私たちは中に入ることができた。



『すごいね、そんなものまで作ってたんだ。』

「まぁな。それより、怪しまれないように
もっと恋人らしくしてくれないか?」


…こいびと……?
何勝手に恋人の設定にしちゃってんの!


『…それは無理。私は仕事のパートナーとして来てるの。
こうやって腕組むだけで精一杯です。』


「そうか…残念だな。」


この人は本当に仕事する気あるの!?
一体何しにきてるんだ…。



「まだターゲットは来ていないようだな。
酒でも飲むか。」


とてもそんな気にはなれなかったけど
私は大人しく秀一くんについて行き、お酒を作ってくれるカウンターにやってきた。



「スコッチを1杯頂けますか?
美緒さんは何します?」

『私は…ギムレットを。』


「…かしこまりました。」



………、うん…?



バーテンダーの男性はなぜか秀一くんの事をすごく睨んでいて
不思議に思っていると私たちから離れ、注文したお酒を作ってくれていた。



『…昴さん、さっきのバーテンダーとお知り合いですか?』

「……いいえ?初めて会った人ですが…。
彼がどうかしましたか?」


『いえ…なんでもないです。』


初対面の人にあんなに鋭く睨むなんて…。
なんか気になるなぁ…。


お酒が運ばれてきて
私たちがカウンター席でお酒を飲んでいると
ターゲットの男性がカジノに現れた。


「美緒さん、僕はちょっと離れますので
ここで大人しくしていて下さいね?」


『子供じゃないんですけど…。
いってらっしゃい。』


秀一くんは一度微笑んでから席を離れ
ターゲットの男の元へ向かった。

/ 1020ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp