第4章 卒業
「僕も美緒に聞きたい事がある…
松田に告白されたって言うのは本当か?」
『っ!?え!?な…なんでそれ知ってるの!?』
「松田と萩原が話してるところを偶然聞いたんだ。」
『そう…なんだ……』
「悪い…本当は聞くつもりなかったんだけど
どうしても気になって……まだ返事してないんだろ?」
『うん…卒業式の日に返事くれって言われてる…』
「そうか…ごめんな、無神経なこと聞いて…
…そろそろ帰るか。」
降谷くんはスッとベンチから立ち上がったが
私は彼の言葉の意味がわからず、まだ立たずにいた。
『……し…て……?』
「え?」
『気になったって……どうして…?何が気になったの…?
分からないよ…降谷くんの考えてること…』
「美緒……」
…………はっ!!
私…何言ってるんだろう!
困らせてどうするんだ…!
やばい!余計なこと言っちゃった…!