第4章 卒業
『ご、ごめん!今言ったこと聞かなかったことにして!!
意味わかんないこと言っちゃったよね!?
ほんとごめん!!
…っ、あ、もう夜遅くなっちゃったし、
そろそろ帰ろ…、!?』
ベンチから立ち上がって早口で喋っていると
正面から降谷くんに腕を引っ張られ、私は彼の腕の中にいた。
『っ、降谷…くん?』
「ごめん…少しの間だけ…このままでいさせて欲しい。」
『…うん……。』
私は彼の背中にそっと手を回した。
降谷くんの腕の中はあったかくて、とても心地よく感じた。
ああ、もう…
このままずっと離してほしくない……
これ以上、自分の気持ち誤魔化すことできそうにないな…
私…
やっぱり降谷くんのこと好きなんだ……。