第4章 卒業
『あの…瑞希から聞いたんだけど……
あの時私に口移しで水飲ませてくれたって本当……?』
「!?…なんでそれを知ってるんだ?」
『瑞希が諸伏くんから聞いたの。
…ってことはやっぱり本当だったんだ。
ごめんね、そんなことさせちゃって…。』
「はあ…ヒロのやつ、ほんとおしゃべりだな…。
あのな、僕は美緒に口移ししたこと
緊急事態だったし、嫌とか迷惑だったとか思ってない。
だからそんな落ち込むな。」
降谷くんはそう言って頭をポンポンと叩いてくれて
優しい手つきですごく安心した。
お礼を伝え終えたところで
降谷くんが私をじっと見ていたので首をかしげた。