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《降谷夢》bonheur {R15}

第47章 喧嘩


和室にあるテーブルの前にちょこんと座っていると
着替え終えた零くんが戻って来て私の隣に座った。

『あ!そういえばポアロのバイト…!!
行かなくていいの?』

「梓さんに電話したら、今日は休んでいいって言われたよ。」

『そっか…。』




わたしは隣に座っている零くんの手を握り
彼の温もりを感じたくて自分の顔に近づけた。



「美緒…」

『良かった…零くんが生きてて……




……この前はごめん。』


「いや…僕も疑って悪かった…。
美緒のことを信じていないわけじゃないんだが…
嫉妬が上回った。」

『うん……ごめんね。嫌な思いさせて…。』

「もういい。
美緒が慌てて病院に来てくれて
どれだけ美緒に思われているか分かったから。」


『…っ!?』

零くんの手を離して顔を見ると、ニヤニヤしながら私を見つめていた。


『だっ、て!!
風見さん病院に運ばれたとしか言わなかったんだもん!』

「可愛かったよ。涙を流して喜んでいる美緒。」

『…〜っ。』

…もう!!
本当にこの人意地悪だな!!


私がプイッと顔を背けると
零くんは私の腕を引っ張り、優しく抱き締めた。




『…そういえば零くん、風見さん達に何かしたの?
仕事に支障が出てるってメールに書いてあったけど。』

「…何も。ちょっとイライラしてただけだ。」

あー…。
それできっと部下の人達は
零くんに怯えながら仕事してたんだ。
怒った時のオーラ半端じゃないもんね。



私が零くんの腕の中でクスクス笑っていると
零くんは抱きしめる力を強くしてきた。


「…何を笑ってるんだ。」
『ふふっ、なんでもなーい。』
「僕の部屋に連れ込まれてるのに随分余裕だな。」

え?、って聞き返そうとする前に
私は後ろにあったローベットに押し倒されていた。



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