第47章 喧嘩
『…ちょっと零くん?まさか…』
「美緒が僕の部屋にいるだけで…
自分がこんなに興奮するなんて思わなかったよ。」
…やっぱり襲う気だ!!!
『だ、だめだよ!怪我してるのに!』
「美緒を抱くことに支障はない。心配するな。」
『…っまだ…明るいの、に…』
「僕は夜また仕事だ。今しかない。」
『……で、でも…』
「もう黙れ。早く抱きたい」
『…っ。』
零くんはそう言うと
私の両手首をベットに押さえ付けてキスをした。
『…んっ…!ぁ…ぁっ…!』
舌を絡め取られるキスをしながら、
零くんは私の服の裾から手を入れて来たので
私の体はビクッと反応してしまった。
「いつもより感じてるんじゃないか?
美緒も期待してたんだな。」
『!?ち…ちがっ……!ん…!ゃぁっ…』
「違わないだろ?
…ほら、こんなに僕の手で乱れてる。やらしいな美緒は。」
『…ゃ、だぁ……っ
そんなこと…っ、言わないでよ…ぉ…』
私はあまりの恥ずかしさで目から涙が溢れてきて
零くんは私の涙を口で舐めとった。
「…やばいな。今日はもっと泣かせたくなる。」
『!?』
真顔で恐ろしいことを言っている零くん。
いつも零くんと体を重ねる時は私のベットだったから
彼の匂いに包まれながら抱かれるのは初めてで…
さらにいつもよりSっ気が溢れ出ている零くんに
かなりドキドキした。
『…ぁっ………零く、ん…っ…!』
「美緒……好きだ……っ…」
『ん…私も……好き……」
私たちはそのまま日が暮れて暗くなるまでベットの中で過ごし、
零くんが仕事に戻らなければならない時間になったので
私たちは一緒にアパートを出た。
今回…零くんと喧嘩してずっとイライラしてたけど
無事に仲直りできて良かった。
きっかけをくれた風見さんに感謝しないとな…
……嫉妬深い零くんを怒らせると
周りの人達にも迷惑がかかってしまうと勉強になったので
今後はもう絶対、秀一くんとご飯なんか行かないぞ…。
私はそんなことを考えながら自分のアパートまでの道のりを歩いた。