第46章 鍛錬
その後、2人でお店のお勧めのコース料理を頼み
私たちは食事を楽しんだ。
『美味しいっ!ワインと料理すごく合う!』
「気に入ってもらえたようでよかったよ。」
『ワインなんて久しぶりに飲んだ。
いつも大体居酒屋でビールか日本酒だから。』
「親父かお前は。」
…別にいいじゃん!!
疲れた時に飲むビールってめちゃくちゃ美味しいんだもん!
その後も何杯かワインを飲み
料理とデザートを完食した私たちは店を出て
秀一くんに車で送ってもらうことになった。
『ご馳走様でした。
連れてきてくれてありがとね。』
「どういたしまして。
また一緒に食事しような。」
…それは難しいな。
秀一くんはそのまま車を走らせていたが、
タバコと雑誌を買いたいと言いコンビニに寄った。
私も明日の朝ごはんを買う為
一緒にコンビニに入り、先にレジを済ませた私は
駐車場に止めてある車のそばで秀一くんを待っていることにした。
…そんな時、誰かに後ろから肩を叩かれ
秀一くんだと思って振り向いたら
そこには金髪の彼……零くんが怖い顔をして立っていた。
『れ、れいくん……。何で、ここに…?』
「この辺でちょっと仕事してた。
お前は?こんな時間にこんなところで何してる。」
『…仕事帰りに……
明日の朝ごはんを買いにコンビニ来たの…。』
「へぇ…?
お前の仕事場とアパートとは逆方向のコンビニにわざわざ来たのか?」
………。
だめだ…
零くんを誤魔化すなんて私には無理だ…。
怖くて顔が見られない…。
正直に話そうと思ったら、
後ろから秀一くんが私たちの元に向かって歩いてきた。