第44章 追想
風「コナン君、君の言う通りだよ。
でも、君の推理には僕が犯人だという証拠がない。」
風戸先生は、
私が記憶を失うきっかけとなった佐藤刑事が撃たれた事件の時、硝煙反応の検査を受けたが反応は出なかったと言っていた。
そんな時、
安室さんが私の手を引いてコナン君の元に近づいた。
「そのトリックなら、
僕とコナン君が既に解いてしまいましたよ。」
風「っ、なに!?」
コ「あんたが警察に捕まった後で、話してあげるよ。」
私たちはコナン君が話し終わるのと同時に
地面に空いていた穴に飛び込んだ。
そのまま別の場所に移動した私達…
そこは先程までいた小島と同じように岩がたくさんある場所で
ここがアトラクションの本島だとコナン君が教えてくれた。
走って移動していると
再び風戸先生に追いつかれてしまい
銃で発砲され、私たちは近くにあった岩に身を隠した。
「どうやら奴も園内を事前に調べていたようだな。」
『っ…、安室さん…。』
「大丈夫ですよ、美緒さん。
あなたには指一本触れさせたりしませんから。」
『…。』
どうしてだろう…
どうしてこの人はいつも…
私が何も言えずにいると
徐々に風戸先生の声が近づいてきた。
風「君たちにあのトリックを見抜かれたら困るんだよ。
私も容疑者の1人になってしまうからね。」
「もし美緒さんの目撃証言があっても、
硝煙反応が出なかったら惚けられるってことですか?」
風「その通り。
若山さんに見られたのは一瞬だが、
危険な芽は摘んでおきたいんだよ。
さぁ、聞こうか。君たちの推理が合っているかどうか。」
コ「…安室さん。あと4分だよ。」
「分かってる…。
コナン君、少し時間を稼いでくれ。」
私には2人がなんの話をしているかわからなかったが
コナン君は頷いてトリックの説明を風戸先生に話し出した。