第37章 待伏
そして翌日ーー…
僕は朝からポアロのバイトで
いつも通り接客をしながら働いている。
あっという間にランチタイムも終わり、
そろそろ休憩に入ろうと思っていると
店の入り口から僕の友人である松田が入ってきた。
松田はなぜかすごく怒っているようで
そのまままっすぐ僕に向かって歩いてきた。
松「……話がある。ちょっとツラ貸せ。」
「…。」
何に対して怒っているのか分からなかったから
とりあえず話を聞こうと思い、
近くで僕達の様子を心配そうに見ていた梓さんに
少し外に出ますと声をかけてから、松田と一緒に店を出て路地裏に入り、
人気がないのを確認してから僕は口を開いた。
「急に来て一体どうしたんだよ。話ってなんだ?」
松「…お前、昨日の夜どこで何してた?」
………昨日ってことはまさか…
「…見てたのか?
言っておくが、一緒にいた女はただの部下だ。
確かに好意は抱かれていたが、昨日ちゃんと断った。」
松「…美緒に同じこと聞かれても
そんな説明するつもりか?」
「……どういう意味だ。話が見えない。」
松「…………
お前が他の女とキスしてるところ…
美緒も見てたんだぞ。」