第4章 卒業
「さっきの話だけどさ、
美緒と降谷くん、本当にお似合いだと思うよ?」
『もーー…その話はもういいってば…。
今は誰かと付き合うとか考えてないし。』
「そうかもしれないけどさ…。
降谷くんも美緒のこと意識してる気がするんだよね〜。
やっぱりあの時の事がきっかけかなぁ。」
『あの時の事って…私が監禁された時のこと?』
「そうそう!あのね、諸伏くんから聞いたんだけど
あの時の美緒、脱水症状だったじゃん?
それで美緒を見つけた降谷くんが
口移しで水飲ませてくれたみたいだよー。」
ん…!?今なんと………?
『え、え…?く、口移し!?そ、そ、それほんとなの!?』
「そうらしいよ?私も見たかったな〜その場面。」
いいよ見なくて!
ていうか…嘘でしょ?いくら人命救助の為だからって
人前でキスしてたなんて………
は、恥ずかしすぎる………!
それに……私のファーストキス
知らない間に奪われてたなんて……
瑞希に教えてもらったことが衝撃的過ぎて
その後の授業は全く集中出来ずに
ぼーっとしていたらいつの間にか終わっていた。