第36章 最悪
萩「陣平ちゃん?どうしたの、こんな時間に…。」
「わりぃんだけど、今美緒と一緒でな…。
車で迎えに来てくれねぇか?」
俺が場所を伝えると、萩原は文句を言いながらも迎えに来てくれた。
美緒を抱き抱えたまま車の後部座席に乗り込み
萩原は車を発進させた。
「悪かったな。こんな所まで呼んじまって。
瑞希になんか言われたか?」
萩「いや、あいつ悪阻治った途端眠気がやばいらしくて
ぐっすり眠ってるよ。それより……
美緒ちゃん、何かあったのか?」
「ちょっとな……。こいつのアパートまで送ってくれ。」
萩「……まさか陣平ちゃん…美緒ちゃんのこと襲う気?」
「っ!?ばかか!傷心の女襲ったりしねぇよ!」
ニヤニヤしながら変な質問をしてきた萩原にムカついて
運転席のシートを後ろから蹴り飛ばしてやった。
俺はただ…
こいつが起きた時、そばにいたいだけだ。
それからしばらくすると、
美緒のアパートに到着し萩原に礼を言って車を降りた。
それにしても、こいつ軽すぎじゃねぇか?
ちゃんと食ってんのかよ……。