第36章 最悪
そしてしばらく3人で飲み続けていると、
美和子ちゃんは限界が来てしまったのか
机に突っ伏して潰れてしまった。
『こら、佐藤!潰れるにはまだ早いぞ!
もっと飲め!』
佐「うーん……も、もう無理です、先輩…」
松「だから言ったんだよ…。
美緒…もうこの辺で勘弁してやれ。」
ちぇっ。
わたしはまだまだ飲み足りない気分なのに!
松「ほら佐藤、高木の奴呼んだから来るまで水飲んどけ。」
佐「んー……。」
美和子ちゃんはもう夢の中を行ったり来たりしているようで
そんなに飲ませたつもりなかったけど、
テーブルにはたくさんのグラスやジョッキで溢れかえっていたから
確かにちょっと飲ませ過ぎたな…と反省した。
しばらくすると高木くんが美和子ちゃんを迎えに居酒屋にきたので、みんなでお店を出た。
松「じゃあな高木。こいつのことよろしくな。」
『ごめんね高木くん…。私に付き合わせて飲ませ過ぎちゃって…。』
高「いえ!佐藤さん本当に美緒さんのこと慕っていますし
今日は楽しかったんだと思いますよ。」
高木くんがそう言ってくれて素直に嬉しかった。
警察官を辞めてしまった私を
いつまでも慕ってくれている美和子ちゃんが私は大好きだ。
高木くんは本当にいい人を彼女にできて幸せだろうな。
美和子ちゃんにも飲み会が始まった時におめでとうって祝福したけど
彼女は照れ臭そうにしていたが幸せそうだったもんなぁ。
高「では、僕達はこれで失礼します。
美緒さん、今度は僕も誘って下さいね!」
『もちろん!またね、高木くん。』
高木くんが美和子ちゃんを引き連れて帰って行き、
私と松田くんは2人を店の前で見送った。