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《降谷夢》bonheur {R15}

第35章 強盗


少し車を走らせていると、銀行強盗の車に追いついた。

「美緒さん、あの車だったよね?」
『うん。間違いないよ。』
「どうやって止める?」
『…それは、任せて。』


嬉しいことに銀行強盗の車とわたしの車以外は道路を走っていなかったので、
わたしはギアとハンドルを握り、
銀行強盗の車をスピードを上げて追い抜いた。


「美緒さん……まさか…!」
『喋ると舌噛んじゃうよ、黙ってて。』


追い抜いたまま少し距離を取ってからブレーキを踏んでハンドルを切り
進行方向を逆向きに変え
再びアクセルを踏み、銀行強盗の車に向かって走った。


「危ないよ美緒さん!!」
『大丈夫。大事な愛車をぶつけたりしないから。』


前から銀行強盗の車が走ってきて
このままだとぶつかってしまうが……


銀行強盗の車がハンドルを切った方向とは逆にハンドルを切り衝突は免れた。
しかし犯人達はハンドルを大幅に切ってしまったようで、車は横転してしまっていた。


そして再び車の向きを変えて横転した車の元まで近づき
車から降りると銀行強盗達は車の中から脱出しようとしている所だった。



私は車から脱出して地面に這いつくばっていた男の前に立ち、逃げ道を塞いだ。


『銀行強盗なんて…みっともない事するな!』



男の顔を目掛けて思い切り蹴り飛ばすと
男は少し転がり、地面に顔を伏せて動かなくなった。


もう1人の男を探そうと辺りを見渡していると、

私の背後で地面に這いつくばった男が
こちらに向けて拳銃を構えていることに気がついた。




…っ、やばい!!




撃たれると思っていたら
横からサッカーボールが飛んできて男の顔に命中した。


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