第35章 強盗
翌日ーーーーー…
朝5時過ぎに目が覚めたわたしは
ルームウェアからトレーニングウェアに着替えて
久しぶりにランニングをした。
帰宅してからシャワーを浴び
朝ごはんを食べながらスマホを見てみると
昨日わたしが送ったメールに対する返事が零くんから来ていた。
仕事で疲れている私への労いの言葉が書いてあり
なんだか少し罪悪感に苛まれた。
別に零くんは何も悪くないし
私が1人で勝手に嫉妬してモヤモヤしているだけだ。
でもやっぱり、
私以外の女の人が零くんに触れるのは嫌だった。
こんな感情、零くんに知られたくない……。
そう思うと自然と彼を避けてしまっているようで
私は朝から自己嫌悪に陥った。
『…はぁ。だめだ、家にいると余計なことばかり考えちゃうから早く出かけよう…。』
車の鍵と鞄を持って、私はまず洗車場に向かった。
アパートの駐車場には屋根がないから車はかなり汚れていて
手洗いで洗車してからワックスをかけピカピカに仕上げた。
その後は適当に昼食を取り、
米花町内をぐるぐるしてどこに行こうか考えていると
歩道に見知った子供が1人歩いているのを見かけて
わたしは声をかけた。