第34章 特訓
米花駅についてから風見さんにメールすると
すぐに彼から着信があった。
風「おはようございます。
若山さん、今日はよろしくお願いします。」
『おはようございます…。
それで、これからどこに向かえばいいんですか?』
風「米花駅から徒歩30分くらいの場所にある
総合体育館はご存知ですよね?」
『知ってます。そこに行けばいいんでしょうか?』
風「はい。そこに向かうあなたを我々公安が尾行します。
どの人物が尾行しているか気づいた時点で私に連絡して下さい。」
風見さんの話によると、
どうやら実践形式で尾行の特訓をするみたいだ。
わたしが体育館に向かって歩き、公安の刑事達は私を尾行する。
しかしわたしに気づかれた刑事はそこでアウト。
何人の刑事が私を尾行するかは内緒。
風見さんは私と何度か顔を合わせているので今回は不参加。
「先程、米花駅西口にあるベンチの下にBluetoothイヤホンを置いておきました。連絡はそれを使って下さい。」
『了解です。』
わたしは言われた通りにイヤホンを取って、
目的地まで何人見つからずに辿り着けるか
私と公安刑事との尾行合戦が始まった。