第33章 我儘
風「先日、降谷さん言いましたよね?
困った事があれば何でも言ってくれと。
今がその時です。」
…確かに言った。
爆弾事件の時に風見には世話になったし
その礼はちゃんとしなければならないとは思っていたが…
まさかここでそれを使ってくるとは……。
「風見……お前は本当に嫌な性格してるな。」
風「褒め言葉として、受け取っておきます。」
本当にこいつは
いつの間にこんな悪知恵が働くようになったんだ。
一体どこで教育を間違えてしまったのか……。
「……はぁ。…分かったよ。ただし、今回だけだ。
僕は美緒に怒られたくないから
お前から頼んでみろ。」
風「っ!!あ、ありがとうございます!」
風見は僕に礼を言うと、
すぐ美緒に連絡を取っているようだった。
たぶん美緒は嫌々ながらも引き受けるだろう…。
今日は仕事を早く終わらせて美緒に会いに行こう。
明日会えない分、少しでも長く彼女と一緒にいたいからな…。