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《降谷夢》bonheur {R15}

第32章 拉致


風「もしもし、どうした。」

風見が電話に出ると、
電話口から捜査員の焦っている声が聞こえた。

風「若山さんが拉致された!?」
「っ…なに!?」

風見はすぐ電話の通話をスピーカーにして
僕にも聞こえるようにしてくれた。


「申し訳…ありません……!
若山さんの同僚の……っ、葉山、さんが訪ねてきたんです…。その人に、私ともう1人の…捜査員が襲われて……。
気づいて……部屋に行った時にはもう……。」

襲われた捜査員はまだ息が上がっていたので
奴らに手負わされたんだろう。


僕はすぐ葉山さんの警護を担当している捜査官に連絡を取った。
どうやら今日は朝からずっとショッピングモールで警備をしていて
そこから一度も外に出ていないとのことだった。


「くそっ!やられた……!」

まさか奴らの中に変装できる人物がいるなんて予測できなかった…。

風「若山さんのGPSはどうなってる!?」

「部屋の近くの扉に……落ちていた、ので…
こちらからは…追跡できません……。」

公安が美緒に持たせていたGPSも使えないとなると…


僕は仕方なく、あの男に電話をかけた。



秀「俺だ。どうした。」
「…美緒が攫われて、公安のGPSも外された…。
FBIの方のGPSを確認して欲しい。」

秀「わかった。少し待ってくれ。」


実は美緒と赤井と僕の3人で工藤邸で話した時
念の為、赤井達FBIから別のGPSも渡していたのだ。


かなり不本意だが、今は緊急事態のためFBIを頼るしか他に方法がない。





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