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《降谷夢》bonheur {R15}

第32章 拉致



しばらく無言のまま車に乗っていると
目的地であるマンションが見えてきて2人で車を降りた。


マンションの鍵は
工藤邸にいる時、零くんが社長から預かっていたので
わたしは黙って彼の後ろについて行った。


そして部屋の中に入った途端
私は後ろから零くんに抱き締められた。


『零くん?どうしたの?』

「………ムカつく。」

『……私何かしちゃった…?』

そう言うと零くんは大きなため息をついて
私から一旦離れ、わたしの肩を掴んで向き合う形をとった。

「赤井のこと、下の名前で呼んでたなんて知らなかったんだが?前は苗字にさん付けで呼んでただろ。」





…ん!?



たったそれだけのことでずっと不機嫌だったの!?
秀一くんと顔を合わせたのが嫌だったとか
組織の足取りが掴めてない事に苛立ってたんじゃなくて!?


『子供の時からそう呼んでたから……
今も同じ呼び方にしちゃってたの……ごめんね…?』

「出来るだけ僕の前であいつの名前は呼ばないでくれ。
…妬くから……。」


再びわたしを抱き締めて、
小さい声で妬くと言った零くんがすごく愛おしく思えた。

『零くんの嫉妬可愛い。』

「…うるさい。」


私がクスッと笑っていると
急に私の手首を壁に押し付けて噛み付くようなキスをしてきた。


『……っん!れ、れいくん?
仕事……戻らなくてもいいの?』

「あと1分だけ…充電させろ。」


それから一分間。
わたしは玄関の壁に押し付けられたまま
零くんに充電という名の激しいキスをひたすら浴びせられた。


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