第31章 襲撃
梢「そのパスワード、美緒ちゃん以外の人に変更できなかったんですか?」
秀「FBIのシステム課が何度か試してみたができなかった。
そのデータを消す事すらできないくらい
厳重にロックがかかっていてな。
…全く、お前の両親は厄介な置き土産を残して行ったよ。」
…私のせいじゃないけど、なんかごめんなさい…。
『それで…社長達はなぜ秀一くんと知り合いなんですか?』
東「俺はお前の婆さんから少し聞いてたんだよ。
赤井くんと同じように、組織から若山を守って欲しいって頼まれた。
彼はお前が入院してる時に事務所を訪ねてきて
今聞いたこと全部教えてくれたんだ。」
梢「社長がずっとそばについてあげれる訳じゃないから
私と葉山くんはずっと前から、少し事情を聞いてたの。」
葉「お前から連絡もらった赤井さんが俺たちに知らせてくれたんだよ。
事務所の近くで若山が襲われてるから助けに行けってな。」
…わたしの知らないところで、ずっと守られていたんだと思うと
とても嬉しかったがなんだか少し申し訳なくも思った。
『すみません…私何も知らなくて………
でも教えてくれても良かったのに。』
秀「お前は何も悪くない、だから謝るな。
わざわざお前の恐怖を煽るようなことをする必要ないだろ?
だから黙っていようと全員で決めたんだ。」
うぅ……1人だけ蚊帳の外だったと思うとなんか悔しいけど
秀一くんの言う事が正論すぎて反論できない!
ピンポーン
私たちが一通り話し終えると
工藤邸のチャイムが鳴り、誰かが来たようだった。