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《降谷夢》bonheur {R15}

第31章 襲撃


秀「美緒の両親は、
組織の資金源となる複数の銀行口座の情報を入手し
それはFBI本部に保管されていたんだが
先日、組織によってその情報が盗まれてしまった。」


どうやらFBIに組織の人間がスパイとして潜入していて
気づいた頃にはもう情報を奪われた後だったらしい。

秀「その情報を見るにはパスワードが必要だ。
そのパスワードが…お前だ。美緒。」

『…まさか………虹彩認証?』
私が尋ねると、秀一くんは黙ったまま頷いた。

虹彩認証とは、目の虹彩模様を用いて本人認証を行う生体認証技術のこと。

先日見た夢で
昔、わたしの目を母さんが写真で撮っていたのを思い出したからすぐに納得できた。


なるほど…それで私が組織に狙われたんだ。

でもなんでそんな大事な情報のパスワードに私を設定したんだろう…両親の考えが全く理解できなかった。


秀「美緒の存在をお前の両親はずっと隠していたんだ。
2人は夫婦だけど、子供はいないと身分も誤魔化してな。」

『じゃあ何でバレたの?』

秀「家族写真だよ。お前の父親がいつも持ってたろ?
それがFBIの遺品管理室に残ってて
潜入してきたスパイに見つけられたらしい。」


…全く父さんは!!
昔から母さんに詰めが甘いって怒られてたけど
本当にその通りだよ!


秀「俺はお前の両親からパスワードの事も聞いてて
何かあった時は娘を守ってくれと頼まれていた。
だからお前に接触したんだ……忘れられていたがな。」

…いや、睨まないでよ!

20年前に一度きりしか会ってなかったんだから
忘れてたのは仕方ないじゃん!


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