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《降谷夢》bonheur {R15}

第29章 妊娠


アパートの目の前に車を停め、
急いで美緒の部屋に向かった。

外から電気が付いているのは確認できたので
家の中にはいるんだろう。

インターホンを押して外で待っていると
中から足音が聞こえてドアが開き、美緒が顔を出したので 中に入った。

『零くん?急にどうしたの?』

「どうしたじゃないだろ。
電話繋がらないから、何かあったのかと思って来たんだよ…」


とりあえず無事が確認できてよかったが、
僕がそう言うと美緒はポケットにしまっていたスマホを取り出して確認していた。


『あ……充電切れてる。』
「…はぁーーー……。」
『ご、ごめん!仕事中に来てくれたんだよね!?
ほんと……ごめんなさい……。』
「…今度から気をつけてくれればいい。
それよりも、美緒に聞きたい事があるんだ。」


僕がそう言うと美緒は首を傾げて
僕の言葉を待っているようだった。


「美緒……
妊娠、しているのは…本当か……?」




『……………。はい?』

「だから……!
子供できたのかって聞いてるんだ。」

『誰に?』
「美緒に。」

美緒は普段しないような間抜け顔をしていて
僕の質問をようやく理解したのか、声を上げて話し出した。


『…っ、で、できてるわけないでしょ!?
何言ってんの!?』

「…美緒が産婦人科の病院に入って行った目撃情報を聞いたんだが?」

『…なんで知ってるの……。
…はぁ、それは私じゃなくて……』

美緒が話そうとしている途中で
玄関に近いトイレのドアが開いた。


瑞「さっきから何騒いでんの?
………げ、降谷だ。」



げ、って何だよ。

トイレから出て来たのは、
久しぶりに顔を見る瑞希だった。


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