第29章 妊娠
「実は明日、産婦人科の検診の日なんだ。」
『そうなの!?私もついて行っていい!?』
「もちろん。一緒に行こ!」
やったー!!
エコー写真見せてもらおう!
2人でたくさん話す事ができたので
私たちは明日に備えて、同じベットで早めに眠りについた。
瑞希は身重だし、夜更かしは良くないもんね。
ーーーーー……
次の日、2人で簡単に朝ごはんを食べてから
タクシーを呼んで病院に向かった。
瑞希の通う病院は、
担当の女医さんがとても人気のある人だそうで
平日なのに待合室にはたくさんの妊婦さんで溢れ返っていた。
『ごめん瑞希。
わたしちょっと近くに買い物行ってきていい?
すぐ戻るから。』
「いいよ。まだまだかかりそうだし、
ちょっと眠いから座りながら寝とく。」
瑞希にお礼を行って
わたしは病院のすぐ近くにある薬局に向かった。
松葉杖を使っての移動だったけど、5分くらいで着いた。
色々買いたい物を買って病院に戻ると
瑞希の姿はなかったので、診察をしているのだと思い
わたしは待合室で待つことにした。
しばらくすると瑞希が戻ってきたので
会計を済ませ、病院を後にした。
大通りに出てタクシーを拾い、2人でわたしのアパートに帰ってきた。
まだまだ話し足りない私たちは
そのまま夜まで2人、アパートで過ごしたんだけど…
わたしは瑞希と楽しく過ごすのに夢中で、
まさか薬局での買い物を誰かに見られてたなんて
この時のわたしは想像もしていなかった。