• テキストサイズ

《降谷夢》bonheur {R15}

第27章 見舞


『はーい、どうぞー』

声をかけた後、扉が開き
入ってきたのは昴さんに変装した秀一くんだった。


「こんばんは、美緒さん。
お見舞いに来るのが遅くなってすみません。」

『…いえ。わざわざ来てくれてありがとうございます。
私が入院してることはコナン君から聞いたんですか?』

「ええ、そうです。
怪我は酷いようですが、思ったより元気そうで安心しました。」



……なんかこんなにニコニコされながら言われると
零くんが安室さんになってる時を思い出すな…。

普段の秀一くんはこんな喋り方しないし、
2人の演技力にはいつも驚かされる……。


私がそんなことを考えていると
昴さんは私のベットのそばにある椅子を私に近づけて座った。


『……なんか、距離が近くないですか?』
「そうですか?気のせいですよ。」

絶対気のせいじゃないよね!?

『この前みたいなことしたら、
今度は思い切り殴りますからね。』

「女性がそんな暴力的なのは感心しませんね。」
『誰のせいだと思ってるんですか…。』
「さぁ?僕には何のことだかさっぱりです。」
『……。』


とぼけ方がなんかムカつくな。
私が少しムッとしていると、秀一くんが真剣な声色で話し出した。


「美緒さん、少し聞きたいことがあります。




……アグバロスという組織を知っていますか?」



真剣な顔付きで聞いてくるから何かと思ったが、
全然聞き覚えのない名前で少し拍子抜けした。

『うーん………。
ごめんなさい、全く聞き覚えがないです。』


「……そうですか…。
知らないのなら大丈夫です。変な事を聞いてすみません。」

『…すごく気になるんですけど……。』

「僕が今調べている危険な組織です。美緒さんの様子からして本当に知らないようで安心しました。
ちなみに、安室くんには内緒にしておいて下さいね?」

『……はいはい。分かりましたよ。』


どうせ聞いても教えてくれないだろうから
わたしは適当に返事をした。

/ 1020ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp